API Service Toolsのご紹介の第一弾として、APIによるセルリンク先表示ツールを説明いたします。
(注:下のように10万のリンクが復帰して、当初の意義は薄れましたが、例えば、バックアップによってセルリンクが維持されない点を、会話に記録を残すことにより、エクセル等へのバックアップでも、会話部分が保存されるため、回復の手掛かりになる、と考え、記事の表示を続けることとしました。)
このツールでは、アウトバンドのセルリンクの表示の限度(現在は一万※)を超えるのセルリンク情報を行のコメント(会話)で確認することができるようにします。(2023年4月8日に10万に戻ったとの記事が投稿されています。)
セルリンクとは
セルリンクを用いると、「あるシートから特定の値を取り出し別のシートで読み取り専用にする。」といった、データの共有の仕方ができます。つまり、セルリンクで取り込まれた場合、データへのアクセスは可能だが内容をを変更することはできません。
複数のシートからデータを整理してダッシュボードに表示するために複数のシートからデータを整理する。複数のシートにまたがってロールアップ計算を行うなど、色々な利用方法があります。
セルリンクに関する解説記事はこちら。
現在のアウトバウントの表示(インジケーター)のリミット
Smartsheetのヘルプ記事によると、「Smartsheet では、アウトバウンド リンクに対してこのようなインジケーターを最大 10,000 個表示します。」とあります。
下の画像は、実際は二十四のシートの五百のセルに計一万二千のアウトバウンドのセルリンクが設定されていシートで、表示の最大が一万であることを示すものです。(本来は、Target 24まで表示されるべきところ、Target 20までが表示されています。)
下はテストに用いたワークスペースで二十四のそれぞれ元の「10000 cell lin out limit test」というシートから五百のインバウンドのセルリンクを持つシートが示されており、二十四×五百で計一万二千個のアウトバウンドのセルリンクが設定されています。
Smartsheet Community での議論
このアウトバウンドのセルリンクの表示の制限は、昨年(2023年)、八月に突然導入され、その時点で最大表示数が千となり、私がサポートしているお客様にも影響があり、また、コミュニティーでも、「困った」と様々な議論が交わされました。(なお、色々な議論(Discussion)が交わされましたが、こちらのDiscussionでは2ページ目にCloudsmartが上限が五千、一万と引き上げられた旨報告しています。)
その後、上限は二千、五千と引き上げられ、上記のとおり、この記事を書いている時点で一万となっておりますが、従前は上限が十万であったため、足らないお客様がいるようです。
Smartsheet社の社員がコミュニティーのポストで説明する所によると、変更は、Smartsheetのパフォーマンスを改善するためのもの、とのことです。確かに、大量のセルリンクの情報を保持することは、シートの動作を遅くする可能性がありますが、開発陣が予想する以上に、お客様はアウトバウンドのセルリンクを様々な用途で利用されていたようです。
セルリンク先表示ツール
APIによるセルリンク先表示ツールでは、アウトバンドのセルリンクの表示の限度(一万)を超えるセルリンク情報を行のコメント(会話)で確認することができるようにします。
下のイメージのように、例えば、Data A列のData A500のセルから、Target 1から始まり Target 24までアウトバウンドのセルリンクが作成されており、リンクを開くと、インバウンドのセルリンクがある行が表示されます。
下のイメージは、Target 24へのリンクをクリックして、Target 24のシートを開き五百行目を表示している模様を示しています。
ご利用方法
詳しくは、Smartsheet 専門サービス > API Service Toolsの「各サービス共通の利用方法」をご覧ください。
共有を受けることが必要な権限
以下の権限を共有を通じてapp@cloudsmart.jpに付与することが必要です。
- 対象シート: 編集者(共有不可)以上
- 対象ワークスペース: 閲覧者以上